奨学金の返済が終了、「年収が上がったようなもんだね✌️」と兄

お金

こんにちは、みりんです。都内にて核家族で暮らすワーキングマザーです。

つい最近、大学生の頃に借りていた奨学金を10年かけて一つ返済し終えました。

バンザーイ!

もともと二種類の奨学金を借りていて、今回完済した方は返済期間が短い関係で月々の返済額も高く、事実上まあまあ家計を圧迫していたのですが

今回完済したことで、じんわり嬉しい気持ちを味わっています。

両親にも、実兄にも、夫にも「がんばったね」「すごいね」と褒めてもらえました(笑)

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奨学金を借りた経緯

両親は、父が高専卒、母が大卒後アルバイト→専業主婦という人生を歩んできたこともあってか、

「大学なんて行かなくていい」「早く社会に出て働いた方がいい」という考えがあり、子どもが大学に行くという人生設計をしていなかったそうで、

主に大学進学のための資金が無いことを理由に「国公立大学+奨学金を借りる」という条件であれば、進学OKという条件が我が家にはありました。

そこで、兄は国立大学に進学し、返済義務の無い奨学金+無利子の奨学金を受給し

私は公立大学に進学し、有利子の奨学金+無利子の奨学金を受給し

それぞれ大学に通った…という経緯です。

私の場合、地元を離れ一人暮らしをしていたこともあり、この奨学金の使用用途は家賃+生活費。(授業料は親に支払ってもらっていました。)

この奨学金が無ければ、親の援助なく遠方で一人暮らしなど不可能だったので、当時は本当に助かりました。

完済して良かったこと

収入が増えた気分に

この奨学金の支払い、月々の給与所得の10〜12%にあたる、まあまあな金額でした。

返済は月払いではなく年払い。浪費家の私は月々返済額を貯めるということが出来なかったので、毎年ボーナスから返済していました。

返済の渦中、最初は「このお金があったらもっと好きなものが買えるのに…」「奨学金の返済が無い人は羨ましいな…」と思っていた時期もあったのですが、

途中からは特に悲観することもなくなり、「もともと存在しなかったお金」とみなし、機械的に返済するように(笑)

給与から返済分を差し引いた額を家計の収入と捉え、その収入の中で暮らすことが普通になっていたからか、完済したときは喜び勇む…というより「あ、もう終わったのか」と、静かに実感した感じ。

兄に奨学金を完済したことを報告した際、「年収が上がったようなもんやな!」と言っていたのですが、言い得て妙でした。

具体的な数字の記載は避けますが、計算してみると2年分の昇給額と同じ程度の額を得られることになります。昇給は年1回、コロナ禍でボーナスも削減された私にとって、これは大きいしありがたい。

給与が上がったつもりで家族サービスに還元すること等も考えたのですが、

長期的に見て生活水準は上げないよう心がけているので、この返済で浮いた分のお金はそのまま資金に回す予定です。

夫(家族)への後ろめたさが減った

同棲を経て結婚する際、夫は私にウン百万の奨学金返済義務があることを分かった上で家族になろうと言ってくれました。

結婚する前も後も基本的には夫婦の財布は別々で生活費も折半だったので、”表面上は”夫に負担をかけていませんでしたが、

それでも、長らく水面下で家計を蝕んでいた「返済」をやっと一つ手放すことが出来たので、(自分自身が勝手に感じていることですが)夫への申し訳なさから少し開放されて、ほっと一段落しています。

(ちなみに完済報告に対する夫のリアクションは「おー!おめでと!」と、非常にさらっとしたものでした)

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結婚当初はまだ若くて金融や資産形成におけるリテラシーが足りず、お互いがこの借金返済について深く考えていなかった部分もあるなあ…と思います。

財布は別々で生活費も完全折半だったので、「お互い金銭的に迷惑をかけなければよい」という暗黙のルールもあり、「私が稼いだお金=家族のお金」という認識が皆無でした。

今でも別財布+折半の構図は基本的に変わっていませんが、子どもが生まれたことや、タイミングよく資産形成の大切さを学ぶ機会があったことで、私の借金返済が「家計の中で支払われている」という認識を徐々にもつようになり…

それからは内心で夫に「負債を背負わせてごめんね…」と思っていました。

その返済が無ければ子どもの教育資金や夫婦の老後資金に使えたかもしれませんし、もし私が死んだらその負債の相続は夫になる可能性が高いですからね。

まだもう一つの奨学金返済が終わっていないのでここで安心するのは早いのですが(笑)、家族のためになることをこれからも更に続けていきたいな、と改めて思ったのでした。

両親のリアクション

私の大学進学・卒業は、奨学金が無ければ成り立ちませんでした。

前述した通り、両親は子どもが大学に行かないことを前提としていたため「大学に行きたいなら奨学金を借りて、自分で返すのが当たり前」という考えで、私もそれには同感でした。(周りも奨学金を借りている生徒は多かったので、そういうものだと思っていました)

(参考程度に、下記孫引きになってしまいますが、2018年の時点でも約半数の学生が奨学金を利用しているそう。)

日本学生支援機構の「平成30年度 学生生活調査」によれば、2018年度には大学生の47.5%が奨学金を受給しているようです。

柘植照. “大学入学時に奨学金を申し込む人の割合はどのくらい?”. Yahoo!ニュース. 2022/02/11. https://news.yahoo.co.jp/articles/9c478f352ac073e7000132645aab599cac54c3c1, (2022.06.30)

しかし、返済の渦中にいる今は、「いや…私なら子どもに奨学金借りさせないな」「万が一借りさせたとしても返済は私がするな」と思うように。

それは、奨学金返済が始まってから奨学金の延滞やそれにまつわる自己破産のニュースが取り沙汰されることが多くなったと感じたことに加え、

返済しながら家族を養うようになって、初めて「奨学金=借金」という認識を自分事として捉えるようになったからだと推測しています。

とはいえ、

私が生まれた30年前と今とでは、銀行の金利ほか、あらゆる金融事情や教育費に対する一般的な考えも大きく異なりますし、

個人のバックグラウンドを無視して「こうあるべきだ」と考えを押し付けることは私のポリシーにありませんが、

奨学金と両親を掛け合わせて考えたときに、両親に対して多少思うところがあるというか、正直あまり良い印象は持っていませんでした。

…少し前置きが長くなりましたが、

両親に完済の報告をしたところ、ほっと胸をなでおろすように「そうか、頑張ったね」とだけ言ってくれました。

それ以上も以下もなく。

父も同じく奨学金を借りながら通学した身、母は(少し訳があって)身寄りのほとんど無い場所から自力で自分の居場所を作っていったドラマがある人なので、

奨学金の借り入れからこのリアクションを見るまでの一連の流れを経て、「ああ、私はこの人たちに育てられたのだな」と、変な感想ですが妙に納得した気持ちになりました。

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とはいえ、何度も言うようにまだもう一つの奨学金の返済は残っているので、終わった気になるのは早いんですが

まずはひと段落、一区切り、といったところです。

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