【前情報】私は、いわゆる時短正社員のワーキングマザーです。ある日の出来事をきっかけに、第二新卒からずっと勤めていた会社を辞め転職することを決意し、本気で転職活動に取り組んでいました。その中での悩みや葛藤、気づきなどを交えながら、活動を始めた2020年10月頃〜2021年4月頃までの記録を書き綴ります。
過去の記事はこちら↓
- 時短ワーママ、転職活動ログ① 〜20代の振り返り編〜
- 時短ワーママ、転職活動ログ② 〜きっかけと動機編〜
- 時短ワーママ、転職活動ログ③:初めての不採用通知と応募書類に対する考察
- 時短ワーママ、転職活動ログ④:約50社落ちて学んだこと編
こんばんは、みりんです。
今回は転職活動記録最終回。
タイトルでネタバレしていますが、私は約半年に渡る転職活動を経て最終的に転職活動を打ち切り、勤めている会社に残る選択をしました。そこに行き着いた大きなきっかけは、上司から受けた部署異動の通達でした。
転職活動後期から部署異動が決まるまでの経緯、自分自身の行動、心の動きを書いていきます。
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転職活動を本格的に始めたきっかけは友人からの思いがけぬスカウトからでしたが、当時を振り返ると最初は漠然と「今の会社より良い会社に転職したい」という、非常~…に漠然とした動機だったなと思います。
50社落ちて、最初の頃より少しは地に足を付けて転職活動について考えられるようになったものの、依然「転職すること」をゴールとして考えており、まだまだ出口の見えないトンネルの中にいる状態でした。
短期間で努力をして結果が出るようなことじゃない、でも何回も上司に啖呵を切ってしまい(笑)もう会社には居られない、でも努力の方向性が分からない…
努力することも諦めることも出来ない、内心ぐちゃぐちゃの状態でした。もう誰か決めて…正解を教えて…と毎日思っていました。
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夫にはあまり心配をかけたくなかったので、転職活動の進捗について積極的に話すことはあまり無かったのですが、上記の状態の頃、少し話し出したら弱音、悩みの吐露が止まらなくなってしまいました。
一通り私の話を静かに聞いてくれたあと、彼はこんなふうに切り出してくれました。
「今話してくれたありのままの状況を、一度今の会社の上司に話してみたら?このままの状況で働いていても自分自身の成長が感じられず今後のキャリア形成について悩んでいます、って。」
「あと、転職したいという気持ちの根本が”状況を変えたい”ということであれば、転職じゃなくて部署異動を申請するのも有りじゃない?」
と。
正直、はっとしました。大袈裟ですが、目から鱗というか、そんな選択肢があったとは…という驚き。
当時転職活動が上手く行かないことでどんどん視野が狭くなっていたので、「今の会社は敵」「辞めて一泡吹かせたい」くらいに思っていたのです。(痛々しいのは自覚しています。笑)その会社に自分自身のキャリアパスを相談するなんて…
また、漠然と年収を上げたいと考えていたのと、会社自体を見下していたところがあり、その時まで部署異動という選択肢は全く視野に入っていませんでした。(本当に理由がアホっぽいのですが、記録のためありのまま書きます。笑)
ありのまま話して上手くいく保障はないけど、少なくとも社員のキャリアサポートに対する会社の向き合い方は掴めるし、相談するデメリットはないと考えました。
・・・そんなこんなで、夫のその言葉のおかげで、憑き物が取れたというか、突破口が見えたことを強く記憶しています。
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夫から助言をもらった翌日、早速人事に影響力のある役員の方へアポイントを取り、面談をしていただき、
「会社でのキャリア形成に悩んでいる」「最悪転職を考えている」「部署異動をしたい」といった旨を簡潔に伝えました。
しかし、部署異動の申請に関して、役員の方の反応は明るくありませんでした。
「異動は原則会社が決めるものであって、個人の申請で会社が動くことは無い」
「”今の部署が嫌だから”、”やりたいことでは無いから”、といった理由で仮に他の部署に入ったとしても、その異動先で本当に自分のやりたいことができるわけでは無い」
と。
まあ、おっしゃる通りですよね(笑)
正論ですし、個人的にこの役員の方を信頼していたこともあり、この方がNOと言うなら会社の総意としてNOなんだな…と諦めがついたので、特に反論することもなく面談終了。
このとき、気持ちとしては「やっぱりな…」という落胆が少しあったものの、今の会社でやれることはやったし「これで転職活動しない理由は無くなった!」と清々しい気持ちの方が大きかったです。
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そんな中、面談をしていただいた翌週、当時所属していた部の部長から個別に呼び出しがあり
急遽、私の部署異動が決まったことを通達されました。(!)
一応理由としては、所属部署の業績悪化と他部署の業務逼迫を背景とした人員バランスの改善によるところが大きい…とのことでしたが、
それを私に伝える部長も寝耳に水…といった感じでした。(恐らく私が役員に直接相談したことを知らない様子)
異動先の部署は希望していた部署とは違っていましたが、当たらずとも遠からず…といったところで、
人事でどういう経緯があったのかは定かではありませんが、実質的に私の希望が叶った形になりました。
(その後、相談をした役員の方にお会いする機会がありこの異動について伺ったところ、
「タイミングがよかっただけ」「自分の希望が通ったと思わない方がいい」とのことでした。
でも、何かしら掛け合ってくださったことは明白なので、心の中でありがとうございます、と伝えました◎)
この部署異動の通達をきっかけに、結果的には数ヶ月続けた転職活動を自分自身で打ち切りにしました。
幸い(?)他の企業から内定を頂いているわけではなかったですし、転職活動もうまくいかず疲れ果てていたので、好条件のポジションを思いがけず提示していただけてラッキー!というのが本音です。
ただの異動なので年収UPするわけでもなく、むしろ、社内で評価制度が整っていない新興の職種なので年収が下がる可能性もあったのですが、
- 異動先の部長が優秀(だと私が感じている)
- 業務内容が苦じゃなく、他社にも通用するスキルと実績が積める
- 社内でもITリテラシーが高いチームで、コミュニケーションが苦じゃない
など、長く働くことを前提としたときに良い条件が揃っていました。
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なぜ部署異動が叶ったのか、自分なりに少し考察してみました。
今回の異動は、大ざっぱに言うと営業職→企画職への転身になります。企画職へ繋がる業績としては、
- 営業企画など、元々企画に関しては営業職時代から自発的に行っていて、企画→稟議を通す→実行→報告…という一連の流れを何度か経験していた
- 新規顧客の受注実績においては部内トップだった
- オウンドメディアの主要更新担当だった
といった点が考えられるのかな?と…
あくまで憶測なので客観性はほぼ無いんですが(笑)、誰に評価されるでもなく自発的にやっていたことが、こういう場で認められた気がして個人的に嬉しかったです。
転職活動の場だと書類は通っても面接が苦手で落ちることが多かったので、面接が苦手でも業績を分かってくれている会社はありがたいな…と改めて感じたのでした。
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当初はやめたくてやめたくて仕方がなかった今の会社でしたが、結局は同じ会社に有り難く拾ってもらう結果に。
最初に思い描いていた理想とは大分かけ離れていて、たくさん落ち込みましたし、最終的には想像していなかった着地点となりましたが、
今はハッピーですし、転職活動の過程で得られたものも多かったです。
- 自分の市場価値を客観視することができた
- 自分のスキルを棚卸しできた
- 他の会社と比べたときの我が社の良い所、悪い所を棚卸しできた
- 離職意志のある社員への会社の対応が見えた
などなど、それまで見えていなかったことをしっかりと認知(現状把握)することで、次に進むべき正しい道が分かる、ということを身をもって知ることができました。
少し話が逸れますが、最近「サバンナ思考」という概念を知って、私のこの一連の転職活動はきっとこれに近かったと思います。
簡単に言うと、「①危機感をもつ②気づく③行動する」という思考回路をもつものだけがサバンナの中で生き延びることができる、といったことなんですが
今回の転職活動に当てはめると
①このままこの会社に居続けて大丈夫なのかな…他社に通用しない人材になりそうで怖い…
②このままだとスキルアップは見込めないし、転職するなら年齢的にも早ければ早い方が有利だよね
③転職活動開始
①思ったより全然うまくいかない…
②上手くいってないのは会社のことも自分のことも実はよく分かっていないからだよね。面接が苦手なことも自覚した方がいいよね。
③転職以外で出来る手を打つ(部署異動を打診)
…と、無意識にトライアルアンドエラーを繰り返していました。今もその思考法が様々な面で続いている気がしています。
まだ部署異動をしてから1年未満。
サバンナの中で生きられているのかどうか決めるのは時期尚早かもしれませんが、
転職活動で得られたそういった思考のもと、気付きと行動をたくさん繰り返しながら、ビジネスパーソンとして日々成長しているという実感があります。
「危機感をもって、問題の本質は何か・どうすべきかをしっかりと認知する、行動する」というサイクルだけは、どんな内容であれ一つも無駄にはならないはず。
この記事が、私と同じように「企業に落とされまくった」「全然うまくいかなくて落ち込んでいる」といった方々にとって少しでも励みになったら幸いです。
全5回の転職活動記録シリーズ、これでおしまい⚪︎
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